男同士の酒の話もマルキオ邸で行われていた女性だけのパーティーを終えて戻ってきたマリューの到着で終了。


ムウはマリューと一緒に帰宅。


また、既に酔いつぶれていたキラは客間でご就寝。


独りだけになってしまったディアッカも最初は寝るつもりでベッドに身を預けたのだが、気がつけば独り酒を始めてしまっていた。


『やっぱり寂しいよな……』


電気もつけずに、ベッドに腰をかけながら静かに酒を飲む。


これ自体、寂しすぎる光景ではあるが、そもそもディアッカをこんな気持ちにさせている根幹は、


『ミリィ……』


グラスの酒を一気に煽り、大きく溜息をひとつ。


マリューと一緒だった筈のミリアリアは、ここには来なかった。


確かにディアッカはミリアリアとの関係が決して良好なものではないと理解している。


ディアッカはプラント総領事館長であり駐留大使。


ミリアリアは世界を股にかけるフォトジャーナリスト。あまりにも置かれている立場が違いすぎる。


ただ、この状況のせいにして自分からミリアリアに踏み込もうとしていないのも、また事実……。


『そう考えると……』


ディアッカは垂れていた頭をゆっくりあげて、客間で隣の部屋の壁を恨めしそうに眺める。


キラとラクスも、自分達と同じ。


いや、それ以上の立場の障害があった。


だが、二人はそれを乗り越えた。


乗り越えられたのは互いの意思の強さ、周囲の人間達の助力などなど…、色々あったからだろう。


しかし、それ以上に二人が障害を乗り越え、明日めでたく正式にゴールイン出来る要因になっているのは……


『やっぱ…、素直なんだからだろうな……』


自分とキラとの違いを比較すると、この結論に行き着いてしまう。



















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