桜花賞 観戦記3
ざわざわ……
ざわざわ…… ざわざわ……
何だ、この福○伸行ワールドは!?
観客の視線のほぼ全てはターフビジョンへと行っている。
ターフビジョンには桜花賞出走全馬の馬体重が出ていた。
そこに出ていたものは……
アドマイヤキッス マイナス14kg
テイエムプリキュラ プラス8kg
ちょっと待て!?
これはおかしい! どう考えてもおかしい!!
この馬体重は最終追い切り後の陣営コメントからでは到底ありえない馬体変化だからだ!
私は書いていたマークシートをゴミ箱に投げ捨て、パドックへと向かった。
10R? そんなものは無視だぁ!
これは、もしかすると非常事態宣言にもなりかねない事だからだ!!
パドックへ到着。
さすがにGTだけあって、既に大勢の人がいる。
それでも阪神競馬場のパドックは2階式になっているので、場所にはまだゆとりがある。
私は2階部分の絶好の場所を押さえ、桜花賞出走馬が来るのを待つ。
その間に、K鉄様にこの事態を報告。
この異常事態の旨を伝え、パドックが始まるまでしばし待機。
3時前、桜花賞出走全馬がパドックに登場。
そして私の本命馬、テイエムプリキュアが入ってきた瞬間、私は現実を疑った……
Oh…… ジーザス……
《目の前の現実と、10Rハズレを同時に知ってしまった為……_| ̄|○》
テイエムプリキュアの馬体、一言で言えば丸かった!
それもただの丸じゃなく、まん丸だったのだ!
ちなみに夜流田さん、月曜日に週間ギャ○ップを購入し1週前の馬体をチャック済み。
その時はしっかりと仕上がった体をしていたのだが……
どっからどう見ても、牛にしか見えねぇ……
特に背中からトモにかけては、完全に丸い状態。
おまけに後ろから見たトモは、ものの見事にまん丸……
挙げ句にプリキュアだけ、厩務員の人になつている状態……
一体、どういう仕上げをしたんだ五十嵐調教師……?
そしてアドマイヤキッスも、ありえねぇ馬体。
チューリップ賞の時はしっかり成長した馬体を見せ付けていたのが、その面影が欠片もない。
簡単に言えば、スケールが本当に一回り小さくなっていた。
ただ、ガレているとまではいってない状態。
それでも、追い切り後の松田博調教師のコメントは……
「当日はプラス体重での出走になりそうだね」
おい、待たんかいゴラァ!?
どこがプラスやねん!? ってか休養前の馬体に戻っとるやん!
言うまでもなく、私が立てた緻密な予想は音を立てて崩れ落ちた。
と同時に、脳内に鳴り響くけたたましいサイレン!
エマージェンシー! エマージェンシー!!
繰り返す! これは訓練ではない!
訓 練 で は な い !!
《一体、何人の方が元ネタ分かることやら…?》
その時、K鉄様と電話を繋ぎながら見ていたので、私は呟きました。
「オレ…、プリキュア叩き斬りますわ……」
今、『うわぁ、逃げとるでこいつ?』と思った奴!
あの状態を見て買えるかぁ!!(魂の叫び)
オレは逃げる! みすみす焼かれるぐらいならオレは逃げる!!
予想が根底から覆ったレースなど、1円も買えるかぁ!!
っと思ったが、ふと自分の状況を思いだす……
「オレ…、HPで競馬予想やっている人間やんな……」
はい! 逃げ道なくなりました♪
現地にまで行って1円も馬券を買わなかったなんて、見てくれている人が許してくれるだろうか?
否、絶ぇ対ぇ〜許してくれねぇよな……
夜流田さん、テンションただ下がりの状態で懸命に予想を再構築しました。
結局プリキュアは叩き斬り、シェルズレイを本命へ昇格。
理由は馬体が非常に良く見えたのと、鞍上が岩田の為。
アルーリングボイスは対抗のまま。
アルーリングを本命に、と考えましたが、これだとK鉄様と被っちゃうので。
3番手はアドマイヤキッス据え置き。
馬体は減っていたが、まだ走れそうに見えたので。
後はキストゥへヴン・ウインシンシア。
プリキュアが抜けた穴埋め要員でフサイチパンドラを昇格。
奇跡的に角田が上手く乗れば、2・3着には来そうかなと思って。
っで、最終的な買い目。
馬 連
8−16 10−16 16−17(600円)
8−10 8−17 10−17(400円)
3 連 複
8・10・13・14・15・16BOX(計2000円)
総額5000円
予想編で書いた金額のおよそ3分の1です……
それでも、私としちゃ買いすぎですよ!
だって、予想が根底から崩れた時点で1円も買う気なかったんだからさ!(号泣)
そして結果は周知の通り。
本当に本当に本当に本当に本当に本当に……(エンドレス)
勝負に行かなくて良かった!!!
その後と、桜花賞総括はCへと続きます
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